
"ミクスチャー・スタイル"で新章へ
Text by Takeru Yamanaka
TOKYO FASHION AWARDを受賞したANTHEM A(アンセムエー)が、楽天ファッションウィーク東京で2026年秋冬コレクションを発表した。
デザイナーの鈴木麻莉子と吉田尚は、生産・企画の豊富な経験を背景に、高いクォリティの服作りで評価を積み重ねてきた。ブランド設立から5年目を迎える今シーズンは、"第二部の第一作"と位置づけ、新たなテーマに挑んでいる。
今コレクションのテーマは"主観に捉えた私"。ウールのトレンチコート、ゆったりとしたテーラリング、ワークアイテムといった普遍的なアイテムを軸に、個性豊かなピースが加わる。
"ミクスチャー・スタイルの原点"と名付けられたNO-BRAINER PANTSをはじめ、立体的な表面が印象的なニットプルオーバー、ビーガンファーのブルゾン、ハードクラック加工を施したボアブルゾンなど、素材と表情の異なるアイテムがコレクションに豊かな奥行きをもたらした。
ショーを通じて印象的だったのは、その官能的な表現だ。ブラトップや膝丈フレアスカートによる肌見せ、メタリック・ラメ糸・ビーガンファーの輝き、レースや透け感、強い色柄――これらを対極にある要素と掛け合わせることで、ANTHEM Aならではの"ミクスチャー・スタイル"が完成する。
「私たちが掲げる"ミクスチャー"は、スタイルだけにとどまりません」と、鈴木と吉田は語る。熟練の技と革新的な素材、そして作り手と受け取り手の情熱が交わることで、唯一無二のスタイルが生まれる——そんなブランドの哲学が、今シーズンのショーに力強く宿っていた。

































