COLLECTION NOTE|Vol.14 ORIMI 2027年春夏コレクション
2026.09.12

布の表情と揺らめきで創る新解釈エレガンス

Text Takeru Yamanaka

2026年9月4日(金)、ORIMI(オリミ)が東京・半蔵門の「TOKYO FM HALL」にて2027年春夏コレクションを発表した。

今シーズンのコンセプトは、英国などでドレスコードとして用いられる言葉“PROPERLY DRESSED”。TPOの境界線がシームレスになりつつある現代において、真に相応しい服とは何かを追求したコレクションだ。

ファーストフックを飾ったのは、盛夏のフォーマルに映える純白のスーツ。スカーフ状のパーツが下に垂れ、まるでラッフルのように揺れ動く様はエレガンスそのもの。その後もオープンカラーシャツや、つなぎを思わせるロングエプロンなど、自由な発想によるオールホワイトのセットアップが続く。ショーの中盤にはミリタリージャケットやパンツ、デニムといったアイテムも登場し、多様なシーンにおける“PROPERLY DRESSED”を表現してみせた。

コレクション全体を通し、布の表情を巧みに遊んでいる点も印象的だ。アシンメトリーやドレープ、ラップ構造、可変デザイン、トロンプイユ(騙し絵)、フリンジ状のはためきなどが、各アイテムに絶妙な捻りを与えている。なかでも目を引いたのが、一枚の布を筒状に仕立てたアイテムだ。ストールとしてもスカートのようにも着用でき、ベーシックな服と合わせるだけで新鮮なスタイリングを叶えてくれる。

随所に仄かな英国調が漂う。チェック柄をはじめ、CA4LA(カシラ)とのコラボレーションによるボーラーハット、KIDS LOVE GAITE(キッズラブゲイト)と制作したダービーシューズ、さらには架空のソーシャルクラブ「ORIMI S.C」の建物モチーフや紋章などをあしらったトップスがラインナップ。こうしたジェントルなモチーフと、とろみや艶のある素材感が相まって、ブランド独自の優美な世界観を創り上げている。

世界観をより強固にし、アイコンモチーフや初の他ブランドコラボレーションによって、ブランドとしてのパーソナリティを格段に高めた今季のORIMI。TOKYO FASHION AWARDを受賞し、海外進出への足がかりを掴んだ彼らの今後の展開がますます楽しみだ。